正しい英語発音の重要性

英語アドバイザー 河合亜弥子

私はアメリカに6年ほど住んでいました。語学学校(半年) ⇒ 大学 (4年半) ⇒ 仕事 (1年) です 。最初の頃は英語がほとんど話せず、とまどいの連続でした。 当時は高校を卒業して間もなくで、文法の知識や語彙力はそこそこあったはずなのに、簡単な英語さえ通じない!…という苦い経験をたくさんしました。

その中で今でも忘れられない、ほろ苦い経験談をご紹介したいと思います・・・。

発音で、ホテルに行くのも一苦労

アメリカの空港に着いて、リムジンバスの運転手さんに自分の行きたいホテルを伝えた時のことです。

私:University Inn, please.
ユニバーシティー・インまでお願いします。

運転手さん:??? What?
??? なに?

私が何度も同じ言葉を繰り返しても、運転手さんは首をかしげるばかり・・・。 どんどん不安になり、思い切って大きな声を張り上げました。

私:University Inn!!!
ユニバーシティー・イン!!!

運転手さん:Oh! UNIVERSITY INN!!
ああ!"ユニバーシティー・イン"だね!

「運転手さん、私ずっとそう言っていたんですけど・・・。」と思いながら、私はやっとの思いでホテルにたどり着くことができました・・・。アメリカでの生活を始めた頃は、このような事が非常によくありました。そして、アメリカで生活をしていく中で、英語に慣れてきた頃、その原因は「自分の発音が正しくなかった」であることが分かったのです。

また、こんなこともありました。

「r」と「l」、たった一文字違うだけで、、、

あるパーティーでおしゃれなレストラン・バーに行った時のこと。ステージでは生バンドの演奏が行われ、きれいなドレスを身にまとった日本人の女性が"Fly Me To The Moon" を歌い始めました。とっても素敵な歌声で、私を含めバーにいる全員がうっとりしていました・・・。

しかし、すっかり聞き入っていたのに、どこからか大きな笑い声が。 大声で笑っていたのは、パーティーに来ていたアメリカ人の方でした。

アメリカ人男性:She is singing "Fry Me To The Moon"!! Ha ha ha!
「私を月までフライ(揚げ物)にして」って歌ってるよ!!ワッハッハ!」

実は歌っている彼女 、"Fly" を "Fry" と間違って発音していたのです・・・。 "Fly me(私を飛ばして)" と "Fry me(私を揚げ物にして)" では、意味がすごく変わってしまいます。歌であればこの程度の笑い話で済むことなのですが、実際の会話では意思疎通の障害になりますし、恥ずかしい思いをするだけではすまないこともあるのです。

英語には日本語にない発音がたくさん存在します。

例えば、母音に関して言えば、日本語には5音(あいうえお)しかありませんが、英語には15音以上あります。(分類の仕方によって異なります。)また、子音も日本人が発音しにくいものや、日本語にない音があります。子音で日本人が間違いやすいのは、vとb、rとl、sとshなどが挙げられます。

他にもdとth、nとmなど、日本人にとって区別が難しい発音がたくさんあるのです。

正しい発音を聞くことが、上達のこつ

こういった日本人が発音しにくい音や日本語にない音は、何度も正しい発音を聞き、自分で実際に口に出して発音する訓練を重ねるしかありません。

聞いたことがない発音、口にしたことのない音は、どうしても上手く言えないものです。


「聞いて、発音して、正しく発音しているかチェックする。」

この一連の流れを何度も繰り返すことで、発音は上達します。そして英語でのコミュニケーションが、スムーズにできるようになるのです。

今回の「英語発音美人」は、この一連の流れを効率良く学習できるように工夫し、また、私がアメリカの大学で専攻したコミュニケーション学と、オーストラリアの大学院で専攻した TESOL(英語教授法)の知識に基づいて構成 しています。私はこのソフトこそが、正しい英語の発音を身につける上で最も日本人に適したものであると自負しています。

たくさんの方々に「英語発音美人」を体験していただき、一人でも多くの方が正しい英語発音を身につけ、英語コミュニケーション能力を向上させる一助になればと願っています。

企画協力

ATP(エイ・ティー・ピー)
留学サポート・英会話教育トータルサービス

代表:井口妙子
英語アドバイザー:河合亜弥子

経歴

井口妙子(いぐちたえこ)
1973年静岡県浜松市生まれ。

大学在学中に、英国チチェスター(Chicester College)にて2ヶ月間の語学研修を経験する。
1997年、地元の塾兼英会話スクールに塾長として就任。

2001年末にオーストラリアに渡り、
クウィーンズランド工科大学(Queensland University of Technology)にて
TESOL(英語教授法)修士号(Master Degree)取得。
2004年9月に帰国し、現在、浜松市西丘町でATPの代表を務める。

河合亜弥子(かわいあやこ)
1972年静岡県浜北市(現浜松市)生まれ。
1991~1997年米国コロラド州滞在。
メトロポタン州立大学(Metropolitan Stage College of Denver)学士号(BA)取得。
専攻Technical Communications、副専攻Speech Communications。

帰国後、派遣社員などを経て、1999年に地元の塾兼英会話スクールの講師兼英会話部責任者として入社。
2001年、オーストラリアに渡り、ボンド大学(Bond University)にてTESOL(英語教授法)専攻、準修士号(Post Graduate Degree)取得。

現在、ATPにて、留学アドバイザーと英語教育(英語講師、英語カリキュラム開発)に携わる。

このウィンドウを閉じる